「観花」宜舟 gishu

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2014年 04月 30日

四月三十日。雨/「断腸亭日乗」永井荷風

 今日は一日雨でしょうか。

 昭和34年4月30日、荷風は死んだ。
 市川の自宅で血を吐いて死んでいたという。
 81歳であった。

 僕は荷風が好きだ。
 でも荷風の本はあまり読んでいない。
 断腸亭日乗を拾い読みする程度だ。
 今風に言うと荷風のキャラが好きだ。

 断腸亭日乗は、大正6年9月16日から
 昭和34年4月29日まで続く日記である。スゴイ!

 そして、この日記の最後。
 つまり死の前日には、こう書き残してある。

  「四月二十九日。祭日、陰」

 自らを散人と名乗った荷風。
 散人らしい最後の言葉である。

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by eguchi_gisyu | 2014-04-30 11:38 | 随想 | Trackback | Comments(0)
2014年 04月 25日

web花講座「古語拾遺」vol.37 三具足

 三具足とは香炉、燭台、花瓶のことをいう。
 この三具足は、以前に五具足としてあったものを三つに改めた経緯がある。

 五具足は、香炉を中心とした左右対称の完全の美であり、ものが満ち足り崩すことのできない飾り方である。
 そして、これは大陸からの思想にもとづく。

 一方、三具足は日本に於いて定められたものであり、左右対称は崩れ不完全な飾り方に改められた。 

 この不完全な美は「vol.8 器の好み/破甕のこと」で紹介した岡倉天心の言葉「不完全なものを認め、これを心のうちに完成する」や、vol.16 生ける花の形」で紹介した金春禅竹の言葉「確かにと思って形を作れば命短し」に通じ、欠けたものを補う心こそ、この国の美しい持続であろう。

 【三具足】
e0258016_1473312.jpge0258016_14105263.jpg【五具足】
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by eguchi_gisyu | 2014-04-25 14:19 | web花講座「古語拾遺」 | Trackback | Comments(0)
2014年 04月 15日

神籬(ひもろぎ)

 縁あって神社の仕事をしていることもあり、
 神籬(ひもろぎ)と生け花について考えた。

 神籬(ひもろぎ)をご存知だろうか。
 神霊を招来するための祭壇である。

 四本の棒をたて、その中央に一本の柱(依り代)をたてる。
 そして、ここに神霊がたち現れ、一時滞在し、去っていく。

 神籬は、花を「たてる」や「いける」といった人為的なものでない。
 いわば「無私の花」とでもいおうか。

 「無私の花」とは、なんだろう?
 と考えても、私の思考は停止するばかり、やはり古語を拾う。

 世阿弥の「有は見、無は器なり、有を現す物は無也」や
 般若心経の「色即是空、空即是色」にヒントがありそうだ。

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by eguchi_gisyu | 2014-04-15 15:04 | 随想 | Trackback | Comments(0)
2014年 04月 14日

【moive】利休/監督:勅使河原宏

 利休は三國連太郎、秀吉は山崎努。
 そして、このふたりの間に置かれる茶道具は、すべて本物で林屋晴三の監修。
 また随処で見られる室礼もスバラシイ!

 特に三國さんの演技のような、演技でないような、静かな趣を見てほしい。
 ちか役の江波杏子もいいですよ!是非!

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by eguchi_gisyu | 2014-04-14 13:50 | 随想 | Trackback | Comments(0)
2014年 04月 06日

web花講座「古語拾遺」vol.36 調和の美

 花をいける時、大切なことは「調和」である。
 では、どのように「調和」を保つか。
 それは、空間と時間を把握することである。

 「茶の本・ 岡倉覚三/村岡博訳」にいい例がある。
 「いらいらするような暑い夏の日に、昼のお茶に行って見れば、
 床の間の薄暗い涼しい所にかかっている花瓶には、
 一輪の百合を見るであろう。(中略)
 石州はかつて湖沼の草木を思わせるように水盤に水草を生けて、
 上の壁には相阿弥の描いた鴨の空を飛ぶ絵をかけた」

 そう、空間と時間(移ろい)を演出し、ひとつの物語に見立てること。
 これが「調和の美」であり、物語の中で主となるものに添いつつも
 互いに生かし合うこと、これ大事!

 まずは空間に合った大きさをよくよく感じ取ってほしい。
 玄関に合った大きさ、リビングに合った大きさ、
 少なくとも床からはみ出しそうな花はいただけない。

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by eguchi_gisyu | 2014-04-06 13:17 | web花講座「古語拾遺」 | Trackback | Comments(0)
2014年 04月 02日

【movie】The Night Porter

 春風に胸さわぐ映画「愛の嵐」(英題:The Night Porter)を紹介。

 ウィーンのとあるホテル。
 ポーターとして働くマクシミリアン。
 戦時中はナチス親衛隊の将校であった。

 ある日、アメリカから客として訪れるルチア。
 ルチアは自分を目を疑う。なぜ、マクシミリアンがここに。

 13年前のナチス強制収容所。
 看守:マクシミリアンは、囚人:ルチアを我が物とする。

 そんな記憶に困惑するルチアの心に嵐が吹き荒ぶ。
 そして、いつしかルチアとマクシミリアンの心は交わり、
 理性を吹き散らす嵐の中へと迷い込んでいく・・・

 人の心は裏腹ですな~

  監督・脚本/リリアーナ・カヴァーニ
  マクシミリアン/ダーク・ボガード →実にシブイですよ!
  ルチア/シャーロット・ランプリング →実に美しいですよ!

 こんな歌がある。中世の連歌師・心敬の歌だ。
  「人の世は 花もつるぎの うゑ木にて 人の心を ころす春かな」

 桜咲くこの国の春は美しい。でもその美しさはとても危うい。
 胸さわぐ人の心が交わる始まりと終わりの春。
 そして、人の心を殺す春だから。
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by eguchi_gisyu | 2014-04-02 10:46 | 随想 | Trackback | Comments(0)
2014年 04月 01日

春風とjazz

 春風といえば西行の歌。
  「春風の 花を散らすと 見る夢は さめても胸の さわぐなりけり」

 そして、バド・パウエルの「クレオパトラの夢」。
 胸さわぐ春風と花と歌である。

 東京の南青山のギャッラリーからいい返事をいただき、
 胸さわぐ今日この頃、詳細はまた。

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by eguchi_gisyu | 2014-04-01 14:46 | 随想 | Trackback | Comments(0)
2014年 04月 01日

【jazz】Barry Harris(p)

 こうべをたれ咲くスズランを見かけた。
 少し前かがみになり鍵盤に向かうバリー・ハリスの姿(音)を思い出す。

 20代の頃、ジャズ喫茶に通い、むさぼるように聞いたジャズ。
 ピアノといえば、バド・パウエル、セロニアス・モンク、トミー・フラナガン、
 マッコイ・タイナー、そしてバリー・ハリス。
 よく聞いたな~

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by eguchi_gisyu | 2014-04-01 00:14 | 随想 | Trackback | Comments(0)